30年前の日本と世界

高速増殖炉「もんじゅ」が初の発送電

福井県敦賀市にある動力炉・核燃料開発事業団の高速増殖原型炉「もんじゅ」(出力28万KW)が1995年8月29日、国内の増殖炉としては初の発電にこぎつけ、約1時間にわたり送電した。送電量はフル出力の5%ほどの1万4000KW。核兵器に転用できるプルトニウムを増殖することへの国際的な批判が高まるなかで、約6000億円を投じた国家的なプロジェクトは、着工から10年を経て、新たな段階に踏み出した。
◆いま◆
もんじゅは、冷却材の金属ナトリウム漏洩などの事故を起こし、事故が一時隠蔽されたことから批判を浴びた。その後、本体工事を終えて2010年5月に試運転を再開したが、3カ月後に炉内の中継装置が落下。2016年に廃炉が正式決定された。

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