(7)石油代金の代わりに米軍基地を
サウジアラビアは世界最大の産油国になりましたが、米国はベトナム戦争で保有金塊が流出したため、「金貨で支払う」という約束を果たせなくなりました。そこでキッシンジャー米国務長官が提案したのは、「米国はドルで石油代金を払い、サウジはそのドルで米国債を買う。そして米国はサウジに米軍基地をつくって、サウジの安全保障を引き受ける」というものでした。米国にとって、きわめて都合が良い取り決めであり、米ドルは世界の基軸通貨の座を固めます。この方式はペルシャ湾岸の他の産油国にも広がりました。しかし、イランはいま、湾岸諸国の米軍基地を空爆し、基地を提供した各国も大きな被害を受けました。その根源には、キッシンジャーのこの秘策があったと言えます。

