国連、旧敵国条項の削除決議を採択
1995年12月11日の国連総会で、日本、ドイツ、イタリアなど第2次大戦の敗戦国に対する武力行使を容認した国連憲章の「旧敵国条項」を削除することについて、「将来の最も早い、適切な会期に、憲章の改正手続きを始める」との決議を採択した。採決は、賛成155,反対ゼロ、棄権3。国連創設から半世紀を経て、日本にとって懸案だった旧敵国条項の削除が正式に約束されたことになる。
◆いま◆
削除決議は採択されたものの、憲章の改正には加盟国の3分の2以上の賛成が必要で、常任理事国の拒否権があるため、改正されないまま、条項は残っている。在日中国大使館は先月、「旧敵国条項は直接軍事行動を取る権利を有すると規定している」と投稿し、外務省は「死文化した規定だ」と反論した。
