らい学会が「らい予防法」廃止を求める
日本らい学会は1995年4月22日、横浜市内で総会を開き、ハンセン病患者の強制隔離などを盛り込んだ「らい予防法」の廃止を求める統一見解を初めてまとめた。見解のなかで、ハンセン病が感染力のきわめて弱い感染症であるにもかかわらず、偏見に基づいた法律の廃止を求めてこなかった過去への「深い反省」を表明した。国立ハンセン病療養所の所長連盟は前年11月に同法の廃止を求める見解を発表していた。
◆いま◆
同法は翌年廃止され、患者や元入所者らが各地裁で国家賠償を求めて提訴した。熊本地裁で患者勝訴の判決が出た後、国は控訴しないと決め、小泉首相は患者や元患者に謝罪し、問題解決に全力を尽くすとの談話を発表した。衆参両院も患者らに謝罪する決議を採択した。